2018年12月23日日曜日

ブラック企業を無くすには日本人が日本人をやめるしかない。

ブラック企業を無くすには日本人が日本人をやめるしかない。


ブラック企業について
本日ブラック企業大賞なんてのが発表されて、
名だたる企業がノミネート、表彰されていました。
まあ、このブラック企業大賞については、
名指しされた企業に関しては、
さすがに対策を講じるだろうと思いますので、
一定の効果はあると想像できます。

ただ、少し前にネットで話題になった
「ブラック企業マップ」
なるものを確認すると以下のような感じです。

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ブラック企業マップ(https://blackcorpmap.com/)
https://blackcorpmap.com/
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「いや、これ…
 ブラック列島ですやん!
 これもう末期ですやん!!」

そうなんですよね。
思わず関西弁でづっこけてしまう、
そして笑ってしまうような状態です。

まあ、この地図の信ぴょう性は検証ができないので、
半分冗談というところと思いますが、

一部のダーティーなビジネスをしている企業が問題、
というのではなく、日本全国津々浦々まで、
ブラックに染め上げられていると思います。

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で、これを解決しようと本気で考えた場合、
ザックリ結論から言ってしまうと、
タイトルの通り

ブラック企業を無くすには日本人が日本人をやめるしかない。

この一択だと思います。

この「日本人をやめる、やめない」の「日本人」とは

日本人らしい「文化」や
「美徳と考えられる姿勢・態度」
(と刷り込まれているもの)です。

(「その心は?」というところは詳しく後述しますので、
「いや、そんなの無理、不可能」
と諦めないでもうしばらくお付き合いを。)


逆に言えば、
日本人が日本人でいる限りは
どんなにブラック企業を監視する法制度を整えようが、
労働組合が頑張ろうが全く効果はありません。


分かったような顔をして(といっても見えませんね)
毎度毎度偉そうに能書きを述べている筆者も
なぜ日本人がこんな風なのか?
という原因の部分は明確には分かっていません。

もしかすると日本人の民族としての
「DNAに設計図としてプリントされているもの」
なのかもしれませんが、

もう一つ「これが原因かも!」
というのがあります。


以前当ブログ内で別視点で記載した以下記事。

氷河期世代(失われた世代)よ、後10年!頑張ろう!
http://www.hazemixeddays.com/2018/01/10.html

これはバブル世代が発生した原因と、
「閉塞感と絶望に打ちひしがれている
 氷河期世代よ、あきらめるな!」
という視点で記載したものですが、

ブラック企業が自然発生する原因にもつながるものであると思い、
いかに一部抜粋、再録するものです。

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あえて極論を述べると、

「 一旦雇用した社員を簡単に
  解雇できないから困る。
  もっと簡単に解雇できる方がよい。 」

これは経営側だけの理論ではなく、

従業員側の理論でもあります。















(ミルコ・クロコップ)



『 いや、そんな簡単に解雇されたら困るでしょ?

何言ってんの? キチ○イの人なのか?

  秒殺されたいのか? 』



ま、待て!
ちょっと冷静に!

どっちがキチ…





んん!ゴホン!

なぜ、雇用が極端に厳格に守られ過ぎると

従業員側も困るかというと、

以下のような問題が関連しあって悪化するからです。



1.一つの会社に定年まで勤め続けることが
  良いことであるとの固定概念が根強い。

ようやく転職することが一般的になりつつはあり、
この固定概念も薄れつつあるとは言えますが、

それでもいまだに転職を簡単にする=我慢ができない性格
⇒学校教育で叩き込まれた我慢=美徳に反する人材
というように判断されるような恐怖感もまだ残り、

また、やはりリストラにより解雇されたとなると、
要するに「失敗」=世間体が悪くて…
と考えるのが一般的だと思います。

本来の意味で言うとリストラによる解雇は
経営側の能力不足または社会環境の変化等、
従業員側の落ち度ではないはずなのですが。


2.簡単に解雇できないから
  安易に雇用できない。

リストラされたとしても
本人に能力があり、
社会環境等の条件がそろえば
すぐにどこぞの会社に雇用してもらえる。

「 前職はリストラされたって?
まあ、どんな奴か分からんけども、
やることはちゃんとやれそうだし、
いっぺん雇ってみますか。
ダメならクビにすりゃいいんだし。 」

であれば、
解雇する側も解雇される側も
もう少し気楽になれるし、

ルーレットを回すように
軽く雇って軽くクビにしてを繰り返して、
従業員と経営側がwin-winになれる様な
巡り合わせ雇用関係を探す方が
より良い様に思えます。

また、世の中でリストラ解雇が一般的になれば、
「解雇=失敗=世間体が悪い」というようなことも
薄れると思いますが…

日本では現実そうではありません。

「 えぇ…?前の会社リストラされてるの?
うーん、何か問題があるのか?
別に変なところは無さそうなんだけどなー…
すぐに解雇できないから、採用は見送りだなぁ。 」

が一般的かと思います。


3.クビにされても失敗、
  雇われても失敗、
  クビにしても失敗、
  雇用し続けても失敗、

◆従業員側の視点で整理すると、
前述のようにクビにされたら失敗。

一旦リストラされると
リカバリーしにくくなる。
⇒ 雇用にしがみつくようになる。

どこかの会社にやっと雇用された!
⇒ どうやらブラック企業なような気がする。
⇒ だけど一旦辞めるとリカバリーしにくい、
それに学校で学んだみたいに
「 我慢=美徳 」だ!
何とか頑張ろう!

⇒ で、体、精神、経済的に結局ダメになる。
つまり、下手に雇われても失敗。


◆経営側の視点で整理するとどうでしょう。

クビにすると、当然

「 雇用を守れなかった経営が無能
=経営側の失敗 」

と言われる。

⇒ 雇用を守り続けるけど、
人件費を抑制するために
新卒採用人数を押さえよう!

これが二つ目に紹介した記事
「 バブル入社組の30年放置 」
の入り口です。

⇒ 組織の人員構成はピラミッド型しかありえません。
なぜなら、下の方の若い連中の給料をピンハネして、
上の連中の給料に「管理手数料」つまり役職手当を当てて、
ボリュームアップさせるからです。

⇒ ところが安易にも新卒の若い連中を入れずに、
中間層については多少の定期昇給は抑えながらも
雇用し続けて人件費が膨らむ。
無理が生じるのは火を見るよりも明らか。

⇒ しかも、

「 法律に触れるような下手なことさえしなければ、
そうそうクビはない。雇用は継続される。 」

と高をくくったような生産性の低い連中ばかり。

⇒ 自分の会社を守るために、下請け業者を締め上げ、
安い海外の生産拠点にアウトソーシングし、
利益を守った。

つもりが、
国内で循環すべき資金が海外に流れ出て
モノが売れずにデフレが加速。
不景気スパイラル。

⇒ 結局経営状況は悪化して、
会社そのものがダメになり、
経営側も従業員側も共倒れ。

倒産しないけども外資に乗っ取られて、
結局リストラされる。
(外資に乗っ取られたのはシ○ープが代表例ですね。
バブル世代を遠慮なくリストラして
すぐに経営状態は回復しましたけど。)

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以上が抜粋、再録でした。


くどくどと書いてしまっていますが、
つまり日本人的な価値観を見直すことが必要で、
そのためには

「学校教育で教えられた、
 『我慢=美徳』という考え、
 『失敗しない=成功』という考えを
 一度徹底的に疑う必要がある」

私は自慢ではありませんが、
学校にいた間は、まあ成績優秀の優等生で過ごし、
それなりに賢い人間であると自覚しています。


しかし、どうしても学校というものが好きではなく、
また学校の先生という人種、というか
カテゴリーに属する人があまり好きではありません。

お断りしておきますが、
全員がダメだというわけではないのです。
たまたま良い人が先生になることもあると思います。
しかし、
何ら監査を受けずに野放しになりがち、
という状況を考えると、
価値観が狭く固定され、
改革を行う必要性を感じることもなく、

生徒に強要するだけではなく
自身にも強く「我慢することが美徳」
と信じ切っている。

また学校教育の基本方針としては
画一的な教育を行い、
ペーパーテストで100点を目指し、
点数の上下で優劣を決める。

つまり、
できるだけ失敗しないことを
良しとすることを刷り込む。

…さて、
あくまで筆者の個人の考えです。
正解か否かは定かではありません。
が、一定の結論をまとめると。

ブラック企業が日本にのさばっている原因は
学校教育の基本方針の問題であり、
全日本人がこれを見直す、
または無闇に信用しないことが
ブラック企業根絶への道筋である。

このように思います。

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この結果、以下の様になれば
ブラック企業は必然的に絶滅していくと思います。

採用担当者が

「おいー、職歴多いな、
短期の職歴もちょくちょくある。
だけど、まあ本人の口から聞く範囲では
うちで役に立つ部分もありそうだ。」

という判断ができて、
採用対象者と

「一応採用します。
だけど3か月の試用期間で成果を出せなければ、
契約を継続できません。
それでもよろしければ勤務を開始してもらいますが、
どうしますか?」

を書面で確実に約束する。

で、もし訴訟なんてことがあっても、
裁判所がちゃんと企業の側を公正に守ってくれる。

またその採用に関しては「失敗した」のではなく
その採用担当者の評価も悪化するものではない。

また試用期間のみで契約が継続しなかった採用対象者も

「あははー、今回の企業は何か反りが合わなかったわ!」

とか、

「おーう!今はやりのリストラにあっちゃったよ!
次のとこ探さないとなー!」

と軽く考えられるようになる。

さらに、

既に正社員として雇用されて活躍している人材についても

「よーし、条件の良いヘッドハントのオファーが来た!
段取り付けて転職しちゃおう!」

っていうことが日常茶飯事になる。


こんな様にして人材の流動性が
今よりももっと高まると、

◆どうしようもない生産性の低い人材を少なくできる
(バブル世代のような人たちを無理に雇用継続しない)

◆どうしようもない生産性の低い職場を辞めやすくなる
(ブラック企業でも雇ってもらえるだけマシ、
なんて発想がなくなり、転職に踏み切りやすくなる)

◆どうしようもないマネジメントの状態
(できる人にばかり仕事が偏り、しんどくなる)
を解決する方向に動き出す。
(できる人が簡単に辞められるようになると、
業務が滞るという状態を回避するため、
高給を提示してつなぎとめるか、
その人にこだわらないマネジメントの仕掛けを
導入するようになる)

というように色々と解決されそうです。

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我慢が美徳。
滅私奉公が美徳。
雇用を守ることが美徳。


こういう固定概念を徹底的に疑う、
そして自分で正しい方法を考える。

これこそが自分を自分で守る、
自己責任の第一歩だと思います。

是非とも皆さんにも今目の前に見えていることを
すべて疑ってみていただきたい。

ゴーン氏は悪人なのか?
児童相談所建設をやめて欲しいというのはダメなのか?
楽して金を稼ぐことは悪なのか?

等々。

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「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)



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